Bartok
Concerto for orchestra
2 フィナーレ その2
前回からの続きで今回はフィナーレの前半部分。M88はヴァイオリンはG線で弾くように指定してあるのでチェロもやってみるのも悪くないが無理にする必要もない。

M52はヴィオラが譜例のように1拍半遅れでカノンになって入ってくるので惑わされないように注意したい。(音源1)

M126からは、同じような音が旋回しているのでただ順番に音を弾こうとするとなかなか難しい。 (音源2)

*からは5音の音列で出来ていることをまず理解することから始める。16分音符4つの枠組みの中の5音なので、20音=5拍で元の形に戻る。

理想的には譜例のように5音の音列を意識できながら4分の2の枠を感じられるのがベターだ。私も何度か試してみたがテンポではちょっときつい。また5音の音列のみを考えて8回という方法は弾くだけなら簡単だがテンポ感がずれてしまうので絶対にいけない。 中間的な解決策は5拍を基準に考えて、各拍ごとの音形を覚え、それを二回繰り返すのが一番頭に入りやすいと思う。4分の5拍子を2回繰り返すと思っても良い。この場合意外に指がもつれやすいのが(僕の場合は)かぎカッコのGes−G−Ges−Eのパターンだ。
こういう複合リズムは特に20世紀になって多くなってきたが、ジャズでは4拍子の中の8分の3拍子はかなり頻繁にある。このあたりまではリズム感として着いてゆけるが5対4は難しい。例えば譜例のように4音列が5連符枠にある場合もある。ベルクは7音列を4拍子系に入れることもしている。

以下続く
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2011年1月31日
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